相場なんか見てません

年収200万の俺が不動産オーナーになった経緯とこれから

見られてますよ。あなたの人間性。

見られてますよ。あなたの人間性。

不動産屋に勤務していると、お客様の悲喜こもごもがありまして……

結婚や同棲など希望に満ちた方々。家庭内不和や強制退去で住むところのない人。

いろんな人が部屋探しにやってくる。

今回は、不動産屋の内側から見た、部屋探しの実情を書いてみる。

不動産屋はお客様の人間性も見ている。

以前、こんなお客様をお断りしたことがある。

来店直後から不機嫌で、部屋探しの条件を聞いてもまともな返事をしない。

無理な条件ばかり並べ、そんな部屋はないので妥協点を提案すると怒鳴る。

もっと物件を出せと、俺をなめてるのかと、大声で怒鳴り散らしていた。

根本的に人としてNG。こちらから部屋探しと、今後の来店をお断りした。あなたに紹介できる部屋はありませんと。

こんな社会性のない人を入居させたら、絶対にトラブルになる。

アパートマンションは集合住宅。集団生活のルールを守れる人じゃないと、既存の入居者さんに迷惑がかかる。

困るだろ? 隣人が常に不機嫌で、理不尽に怒鳴る人だったら。

不動産屋ってのはサービス業だからね。どんなお客様にも丁寧な言葉で応対する。

でも、どんな人柄なのかは案内の中でしっかり見ている。上の例の通り、他のお客様の迷惑になりそうな人はきっぱりとお断りする。

俺たちも人間だからね。応援したくなるような事情のある、誠実なお客様には、頑張っていい部屋を提供したいって気持ちになる。

入居審査。

お客様が部屋を気に入って契約したいと言っても、入居審査が必要。

貸主の審査と承諾が必須。条件次第では保証会社の審査もある。

うちの店は審査が早い方で、即日審査が完了することも多いが、他の不動産屋では2、3日かかることもある。

審査を早く済ませるには借主自身の協力も必要。

保証会社の審査では、借主本人と(必要な場合)連帯保証人に、契約意思確認の電話が入る。

連帯保証人予定者が電話に出ないと、それだけで審査は保留になってしまう。

また、審査が通らず契約不可となるケースもある。

審査基準。

審査が落ちた場合、その理由をお客様にお話はできない。

不動産屋も知らないからだ。保証会社の審査落ちの理由は、不動産屋でも教えてもらえない。

 

とは言え、基本的な審査基準は以下の通り。

犯罪歴。家賃滞納履歴。これらが審査で真っ先に調べられる。

まず社会的なルールを守れない人はNG。家賃を滞納しがちな人には審査が通りにくい。

職業、年収、勤続年数も大事。

反社会的な組織に属してたらダメ。収入に対して家賃が高すぎると本当に払えるのか疑問。ある程度の年齢で勤続年数が短い人も生活が安定していないと見られる。

もちろんね。これらの条件に該当するから100%ダメってことはない。

前述の通り、不動産屋はお客様の人間性を見ている。

危ない人はお断りするけど、逆に誠実さを感じる人にはできる限り部屋が借りられるように手を尽くす。

仮に過去に犯罪歴があっても、今は更生して頑張ってるって人だと分かれば、審査時にちゃんとそう報告する。

学生の頃に若気の至りで傷害事件おこしてしまったが、その後真面目に働いているなんて人もいた。

自分からこういう過去がありますと言ってくれる時点で好印象。審査通ったケースも多い。

下手に過去を隠して、審査時にそれが発覚するとまず落ちる。

入居した後から重犯罪や暴力団とのつながりが分かると、強制退去の理由にもなるしね。

 

大きな要素ではないけど、運転免許証がゴールドだと少し有利。

交通ルールを守る人は、集団生活のルールも守れそうだと見られるからね(ペーパードライバーの可能性もあるけど)。

こういう小さなところをアピールして、審査通りやすく働きかけたりもする。

 

不動産屋は、気分でお客を選んでるわけじゃない。

既存の入居者の生活を守るため、オーナーの利益を守るため、審査に通る人でないと入居はさせない。

不誠実な人、不穏な人は落とさなきゃいけないし、誠実な人は審査通るように最善を尽くす。

「今夜寝るところがないんです」

極端なのは、今夜寝るところがなくて、今日入居したいというお客さん。

これは各不動産屋の体制次第だが、俺の店の基準で行くとこうなる。

  • 契約書類をすべて揃えること
  • 契約金を全額入金すること

この条件を満たせれば即日入居可能になる。

借主や保証人の都合で、書類を揃えるのが遅れると、入居開始日も必然的に遅れる。

あと不動産屋によってはもう、来店受付の段階で当日入居無理と断られるところも沢山あるからね。

俺ができるって書いたからと、他の不動産屋でムチャぶりしないようにね。

もちろん「今日入居したい!」って人には、どうしてなのか事情をしっかり聞くよ。

滞納による強制退去や、社会性に問題ある人だと部屋貸せないからね。

高齢になると部屋が借りにくい。

年収などの属性や人間性のほかに、年齢も審査に大きく係わってくる。

切ない話だけど、高齢になればなるほど死亡のリスクが高まるからね。

アパートオーナーや不動産屋の立場からすると、賃貸住宅で人が死なれるのをできるだけ避けたいんだ。

老衰などの自然死は、事故物件には該当しないんだけど、遺体の搬送などがあると勝手な想像や噂がささやかれたりするのが現実。

ある程度の年齢以上の方を断る不動産屋は少なくない。

一生を賃貸住宅で過ごすのは危うい。

「終の棲家」という言葉があるけど、自分が生涯住める場所を確保するってのは人生で大事な目標。

俺が2年後にマイホームを検討してるのもこれが理由。

年をとってからでは、住宅ローンも組めなくなる。

困る前に手を打っておかないとね。定年後に気付いても遅い。

俺がクリエイター向けの賃貸住宅を目指してる一因もここにある。

昨年敬愛する老クリエイターが亡くなった。公営住宅の一室で亡くなった。

報道を見て切なくなった。偉大な仕事を残した人が、公営住宅で一生を終えたのかと。

もっといい環境で創作をしてほしかった。いい部屋でゴールを迎えて欲しかった。そんな風に思いを新たにしている。

不動産屋の中の人の視点。

どうかな。引っ越しの機会って転勤族でもない限り、人生にそんなに沢山ないよね。

不動産屋側から見た現実ってのは参考になるんじゃないかな。

これから不動産投資を始める人は、実情を知っておいて損はないし、既に賃貸オーナーでも、意外と知らない視点だと思う。

全体の仕組み。それぞれの立場からの視点、考え方を知っておくのは、物事を成功させるために大事な情報。

今後も不動産屋だからこその視点、考え方というのは定期的に書いていく。

不動産屋がどんな考えと思いで仕事をしているか分かれば、オーナーとしても安心できるだろうから。

不動産経営が上手く行かないとき、原因や解決を探るのに、全体が見渡せるようにね。

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